【ミライデザイン研究所】素材で七色の変化をもたらす没入体験 -前編-

インサイドジール 日本語記事

クリエーティブ局 デザイナーのSです。

【ミライデザイン研究所】とはーーー
空間デザインの領域から一歩外に飛び出し、
考え方やデザインの成り立ちについて考察、予想しアイデアにプラスしていく、そんな企画です。

今回は、東京都立川市のPLAY!MUSEUMで開催中の「コジコジ万博」についてお送りいたします。

「コジコジ」は大人もドキッとするような言葉やナンセンスなギャグが人気の作品です。

――コジコジは生まれた時からずーっと 将来もコジコジはコジコジだよ
――遊んで食べて寝てるだけだよ なんで悪いの

年齢も性別も謎だらけな生き物である主人公のコジコジとその仲間たちとの毎日には、
子供も大人も関係なく心を掴む不思議な力があると感じます。

1997年にアニメ放送が始まり、2019年には舞台などを通して様々なアプローチで長年愛され続けてきたコジコジですが、
本展では、そんなコジコジたちが暮らす「メルヘンの国」のインスタレーション、漫画やイラストの原画、オリジナル映像を通して、
コジコジの世界観を体感的に知っていくものとなっています。
体験を通してメルヘンな世界へと引き込む要素を2つの視点から考察します。

1.誰もが楽しめる企画・会場構成
2.アナログとデジタルの融合で新たな体験価値を与える


1.誰もが楽しめる企画・会場構成
PLAY!MUSEUMでは過去の企画展からも推測されるように、
体験型を絡めた企画内容でターゲットは大人から子供まで幅広いことが予測されます。
今回訪れた際にも、大半が家族で来場されていました。
さらには1997年にアニメ放送され、古くから愛されるコジコジにおいて
若者や子供の中にはそもそもコジコジを知らない人たちもいます。
ライト層とコア層の双方にも配慮しなくてはいけません。
そんな幅広いターゲットでも楽しむことができるように、会場構成に工夫が見られました。

本展は大きく8つのエリアで構成されています。

まずはコジコジを知らない人に対して少しでも作品を理解してもらうことが重要です。
①と②においては作中の「世界観の表現」「キャラクター紹介」となっていて、ここは最初に必ず通るエリアです。
そこから先は3方向に分かれており、③~⑧のエリアは自由に回ることができるようになっています。
強制的な動線を初めの作品紹介エリアに設けることで、コジコジを見たことがない人は1から作品を知ることができ、
以前から知っている人からしても、作品を思い出し高揚感を一気に高めることができるのです。
そして世界観とキャラクターを知ってもらった後は、
ここPLAY!MUSEUMでしか味わえない手法で物語を堪能していくという流れになっています。

このように単純に来場者の動線を決めてしまうのではなく、「まずは作品を理解してほしい」などの明確な意図を持つことで
幅広い層の来場者にアプローチし、誰もが世界観を存分に楽しませることに繋がっていくのではないでしょうか。

中編に続きます)


企画展示「コジコジ万博」 (PLAY! Museum):https://play2020.jp/article/cojicoji/