インサイドジール

【ミライデザイン研究所】セーラームーンとエヴァから学んだ、「圧倒される空間」の作り方 -後編-

2022.09.15

クリエーティブ本部 デザイナーのKです。

【ミライデザイン研究所】とはーーー
空間デザインの領域から一歩外に飛び出し、
考え方やデザインの成り立ちについて考察、予想しアイデアにプラスしていく、そんな企画です。

前編に引き続き、先日、渋谷ヒカリエで開催されていた「エヴァンゲリオン大博覧会」と、
六本木ミュージアムで開催中の「美少女戦士セーラームーンミュージアム」についてお送りします。

この2つのイベントに共通する「圧倒される」空間の作り方について、私が感じた圧倒ポイント、
1:3mを越える!大きなアイキャッチ
2:びっしり並べる!広く・密度の高い展示
3:見上げるほど高く!目線より高い位置まで設置

のうち、後編では2.と3.について考えていきます。


 

圧倒ポイント2:びっしり並べる!広く・密度の高い展示


平面的な物の展示を来場者の印象に残すためには「大きい面積+高い密度で見せる」のも効果的な手法だと思います。
一つ一つは小さくても、隙間なく並べ、大きな面積で見せることによって、
展示会にいるから感じることができる、インパクトが出ると感じました。

また、歴史の長い作品だと特に、解像度が低いイラストや資料しか残っておらず、小さい展示物になってしまう場合があります。
その場合でも、この展示方法ならば、迫力を与えることができます。

圧倒ポイント3:見上げるほど高く!目線より高い位置まで設置

目線より高い位置に象徴的な展示を持ってくることによって空間全体に迫力が出せますが、
どちらの展示会も、その効果を活かしている演出がありました。
二つの展示会では、密度と物量ある壁面を足元から天井の方まで作り、視線を誘導していました。
効果を用いる際、高い位置にポツンと展示するのではなく、その位置まで視線を誘導する仕掛けが必要だと感じました。

まとめ:二つの展示会の共通点と「圧倒される」空間の役割

どちらの展示も上記3つの圧倒ポイントによって、「コンテンツらしさ」が強調されていました。

セーラームーン展は、全体として可愛らしさ・綺麗な空間が印象的でした。
ピンクを基調とし、女性向けコンテンツらしさが出ていたと思います。
動線も、博物館のような緩やかな強制動線となっており、整然とした展示になっていました。
その中で圧倒する空間の存在は、展示の目玉である綺麗な書き下ろしイラストや、貴重な資料を強く印象に残す役割がありました。

一方エヴァ展では、ダイナミックな空間が印象的でした。男性ファンも多く、戦闘シーンが魅力的なエヴァらしさが出ていました。
自由動線で動き、自分でグッズや思い出を発掘するようなワクワク感が生まれていました。
その中で圧倒する空間は、視線を誘導し、大胆さだけではなく、体験に強弱を生んでいたと思います。

どちらの展示会も、コンテンツと空間の力によって、日常では味わえない体験ができます。
「美少女戦士セーラームーンミュージアム」は12月30日まで開催中ですので、ぜひ会場へ足を運んでみてください。


 

【参考】
「エヴァンゲリオン大博覧会」公式サイト:https://eva-x-expo.exhibit.jp/
「美少女戦士セーラームーンミュージアム」公式サイト:https://sailormoon-museum.com/